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のんのんばあとオレ感想

最近臨時収入があったのですが、以前から欲しかったものをここぞとばかりに買いまくったので、もうほとんど残っていません。
自分の物欲が恐ろしい(;´Д`)あぶく銭はすぐ無くなるなあ。

「のんのんばあとオレ」のDVD二枚も最近ここぞとばかりに買ったものです。

のんのんばあとオレ【DVD】

のんのんばあとオレ【DVD】

続・のんのんばあとオレ【DVD】

続・のんのんばあとオレ【DVD】

以前このブログで紹介してからhttp://kunluntea1234.hatenablog.com/entry/20120310/13313777152ヶ月以上経ってしまいましたが、感想を書きたいと思います。

第一話の冒頭で、水木しげる先生本人が自分の子供時代の話をするのですが、わ、若い…!喋りも今よりしっかりしている。何せ20年くらい前だもんなあ…。もたいまさこさん、岸部一徳さん、笹野高史さん、斎藤暁さんも若かったです。阿藤快さんはあんまり変わってなかった(笑)

水木先生の話が終わり、いよいよOP。
アニメの茂少年が横スクロールで動き回り、様々な妖怪たちと出会います。懐かしい!(ノ゚ο゚)ノそして、今見ても素晴らしい!次回のお知らせの一枚絵もちゃんとDVDに入っています。こういう所がニクい!

「のんのんばあとオレ」は水木しげるの少年時代を描いた漫画を原作に作られたドラマです。
のんのんばあというのは水木しげるの家の近所に住んでいた拝み屋のお婆さんのことで、拝み屋だけでは食べていけないため、茂少年の家にお手伝いに来ることもあったそうです。妖怪にとても詳しい彼女の影響を茂は大いに受けて育ちます。山田昌さん演じるのんのんばあは大きな猫のようで、この人に任せておけば何とかなるんじゃないかという安心感があります。だから、怪我をした強盗ものんのんばあには心を許したのでしょう。

東京の大学を出たインテリで、浮世離れしたロマンチストの父親。苗字帯刀御免の旧家の生まれで、厳しいけれども理解のある母親。生真面目で偉そうな兄。生意気で可愛い弟。そして、勉強はできないけれど自分の興味のあることにはとことんのめり込む茂。この家族関係のバランスが絶妙で凄くいいなあと思いました。
子役がみんな演技が自然で上手いです。変な媚びやぎこちなさがない。大人も芸達者な役者さんばかりです。

話は大体一話完結で、一話につき最低一種類の妖怪がアニメで登場します。アニメと映像とが同じ画面に同居しているのですが、水木しげるの漫画は非常に緻密な背景にシンプルな線で書かれた人間や妖怪を描く形式をとっているため、あまり違和感は無かったです。見越し入道は子供の頃のトラウマです。今見ても迫力があって怖かった。小豆をばらまく妖怪、小豆はかりは何度もこのドラマに登場します。なかなか哲学的なことを言うキャラクターで、茂の相談相手にもなります。結構行動的で、極楽の入口で切符切りをしたり、小豆洗いや油すましと一緒に歌まで歌ったりもします(ショキショキドゥワー♪)

死に対する恐怖って、子供の頃の方が強かったなあ。というのを今回観ていて強く感じました。
昆布屋のマサちゃんのように、自分も豊ちゃんの霊に引っ張られて死ぬんじゃないか。墓場で足をとられた茂はそんな恐怖に苛まれたまま数日を過ごします。自暴自棄になり、肺病の千草に八つ当たりしたり、花町の子供達に向かって無謀な突撃をしたりします。その気持ちは凄く分かる。でも、このドラマを初めて見た小学生の頃の方がよく分かっていたように思うのです。子供はほんの少し前まではこの世に存在しなかったわけです。ちょっとしたことでまたあの世へ行ってしまいそうな危うさがあるから、死は大人よりずっと身近なものなのかもしれません。

東京から茂のお爺さんの家に療養に来た千草と茂は次第に仲良くなります。茂は千草にドーナツを食べさせようと小遣いを貯め、わざわざ米子までドーナツを買いに行ったのですが、米子から戻ってみると千草の容態はドーナツが食べられないほどに悪化していました。茂は彼女のために十万億土絵物語を描きます。描いている最中、茂は千草と一緒に極楽を旅するのですが、このシーンが悲しいくらいに美しいのです。その後の展開を知っていると尚更そう感じられます。

目を覚ました茂が、のんのんばあから千草が息を引き取ったことを聞き、穏やかに言う台詞が悲しい。
落ち込む茂に優しく声をかけるのんのんばあ。慰めてくれる人がいるっていいね。

続編でも茂は淡い恋のようなものをし、やはりそれは悲しい結末を迎えます。決闘の日に牡蠣にあたってしまい不戦敗となった茂は新しいガキ大将のカッパに「相手なし」を命じられます。一人ぼっちの茂は、たたりものけの家に人買いの一家と一緒に越してきた美和と親しくなります。人買いの一家は身寄りのない美和をいずれは売るつもりで引き取り、共に生活をしています。芸者置屋に売られるというのがどういうことなのか、子供の頃の私には分かっていませんでした。結構えげつない話だったんだなあ。阿藤快さん演じる人買いが、貧しい漁師の娘達にあんみつを食べさせてから置屋へ売りに行く所なんか、特に。

結局美和は置屋に売られていきました。安易に美和を助けたり、逃がしたりしなかったのがよかった。お父さんが茂にいいことを言うのです。普段はヘタレだけど、人買いの奥さんに横連慕してたけど、しめるべき時はしめるのです。
「本気で人を幸せにしようと思ったら、自分が傷つくことくらい覚悟しなければいかんのだ。」「不幸の中にもなんらかの幸せの芽はきっとあるはずだよ。生きる目標が定まったということは、ある意味から言えば幸せなことかもしれん。」
覚悟もなく自分の一時の感情だけで人を救おうなんて甘いってことですよね。

親を亡くし、友達もなく、学校にも行かせてもらえず、綺麗な服も着られずに石や花を話し相手にしてきた孤独な美和が幸せになれることを祈るばかりです。

その後、茂が反乱軍を率いて非暴力でカッパ達に勝つ所が痛快でした。盾を持って軍歌を歌いながら押し寄せられたら怖いってw カッパ達と和解した茂は絵描きになる夢を叶えるため、ますます絵に没頭していくようになります。

やっぱり、大人になってから観てもいい作品はいい作品です。大人になってから観ると、子供の頃気付かなかった所に気付くことができますね(大人のダメさ加減とか)。逆に子供の頃には敏感に感じ取れていたことをあまり感じ取れなくなっていることに気付かされることもありました。ちょっと切ない。何かを得たら何か手放さなきゃならないのが世の常だから、しょうがないっちゃあしょうがないんですけど。