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とける

今日は内田百閒の短編小説をいくつか読んだ。怖いもの、不思議なものだけを。

冥途・旅順入城式 (岩波文庫)

冥途・旅順入城式 (岩波文庫)

百鬼園先生の怪奇幻想小説はよい。淡い文体の中にひんやりとした得体の知れない不気味さが漂っている。現実と非現実の境目が溶け、主人公は知らず知らずのうちに奇妙な世界に迷い込む。彼の小説には明確なストーリーとかメッセージとかオチとかがない。というか、作者本人が小説にそういうのがあることをあんまり重要と思っていない感じがする。だから、訳が分からない。訳が分からないから怖いのだ。しかし、怖いんだけどどこか呑気なところがある。「豹」のラストなんか、もの凄くとぼけた感じでヘンテコで好きだ。こういうのをお笑いでやったら賛否両論だろうな。

それにしても、連休最終日になんてもの読んじまったんだ、私は。明日会社に行けば意味のあることだらけなのに。いや、本当は意味なんてないのかもしれないけど…。今日は珍しく短い文章だったな。お陰で書くのが楽だったよ。また機会があれば、百鬼園先生について書きたいと思う。

今日は早めに寝よう。夢の中でだらだら坂を登り、登り切った突き当たりに氷屋があったらどうしよう。どうか犬の遠吠えが聞こえませんように。