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「TEXT」再放送

先日このブログの引越しの準備をしている時に、過去の記事を読み返しました。自分が体験したことや思ったことを、文章で記録しておくのっていいですよ。読み返してみたら結構楽しかったなあ。自分の文章を他人が書いたもののように読んで、忘れていたことを思い出したり、馬鹿だなあとか下手だなあと思ったり。ごくたまに感心させられることもありました。自分で書いた文章なのに。

 

さて、NHKラーメンズ「TEXT」のアンコール放送を観ました。

ラーメンズのコントを観るのは私にとって久しぶりのこと。

どれくらい観てなかったかというと、ラーメンズの仁さんがどんな感じだったか忘れてしまうくらいです(正確には思い出せませんが、一年近く見てなかったと思います)。。今の舞台に出たりエレ片として仕事をしたりしている仁さんとは全然違いますね。名プロデューサー、賢太郎さんの手腕が存分に発揮され、仁さんの魅力全開でした。技術的には今の方が上手いと思いますけど。賢太郎さんもラーメンズでいる時のほうが、若干雰囲気が柔らかいように感じられました。ただ、今の方が意識が外を向いているのかなあ。

 

私には「TEXT」は全体的に技巧に走り過ぎて作り物っぽく感じられて、ラーメンズの公演の中ではそんなに好きな公演ではなかったのですが、今回の放送をまっさらな気持ちで観てみたら面白かったです。あんまり面白かったんで、自分の持っているDVDでもう一回観てしまいました。

http://instagram.com/p/mfzKWlxglv/

仁さんと賢太郎さんのやり取りでたくさん笑い、最後にしんみりさせられました。その後の賢太郎さんの活動に繋がる要素をたくさん含んでいる公演ですね。

それにしても物凄い台詞量。目まぐるしい場面転換と役柄の切り替え、2種類のストーリーの同時進行。息ピッタリに演じるのが相当大変であることは、私のような素人でも想像がつきます。

 

一つの単語に含まれた複数の意味、認識のズレ、表面的に捉えることと本質を捉えること、言い方の違い、気持ちの距離と物理的な距離。同じ日本語を使っていても、自分と他者が分かり合うことは難しい。だからこそ、少しでも通じ合えれば嬉しさを感じる。賢太郎さんは、言葉の便利な面も不便な面もよく理解して、それを「笑い」に変えているのだなあと観ていて思いました。

 

「もしも透明人間がいなかったとしても、俺の人生にはなんの影響もない!」と仁さんは「不透明な会話」で言っていました。確かに透明人間がいたからといって、学校の成績が上がったり、一億円儲かったりするわけではありません。しかし、そんな彼と一瞬でも繋がれたと思える瞬間があること、存在していると思いながら日々を過ごすことは、とても素敵なことだと私は思います。透明人間のように「いない」けど「いる」存在は、何の役にも立たないように見えて、実は人から面白がられることで役に立っているんですよね。

 

ひょっとしたら、透明人間は作品のこと、そしてラーメンズのお二人のことを暗に表しているのかもしれません。そして、作品と作品の間を頼りなく歩き回る透明人間の存在こそが、この公演の核なのではないかと思いました。あ~あ、今まで見抜けなかったなあ。構造の複雑さにばかり囚われて。「銀河鉄道の夜のような夜」のラストが悲し過ぎて。。。

 

「ずっと一緒に行こうな」と「銀河鉄道の夜のような夜」の金村は言いましたが、結局常磐と旅をすることはできませんでした。というか、そもそも…(ネタバレ)。同じ台詞が全く違った意味になってしまう悲しさ。このラストシーンは、美しい音楽と相俟って何回観ても胸が苦しくなります。

 

ラーメンズの本公演はしばらくないようですね。お互いのスケジュールが噛み合わないということもあるのでしょうか。まあ、私は今までどおり気長に待ちます。別に嫌い合っているわけではないので、いつかはやってくれるでしょう。お二人の気持ちとタイミングが合った時に、満を持していい作品を作り上げて欲しいです。こちらは何が来ても受け止める覚悟はできています。

 

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